- 交番勤務の警察官の評判や実際の仕事内容は?
- 交番勤務のメリット・デメリットを知りたい
- 交番勤務が警察官のキャリアにどう役立つのか
警視庁と県警は、どちらも日本の治安を守る重要な組織ですが、その特徴や役割には明確な違いがあります。
「警視庁と県警はどっちがいいの?」「仕事内容や給料はどう違うの?」といった疑問を抱える人も多いでしょう。
そこで、元警視庁警察官としての経験を持つ私が、警視庁と県警の違いについて徹底的に解説します。
とある県警の友人にも、県警についても聞きながら本記事を作成しました。
- 警視庁と県警の仕事内容や役割の違い
- 給料や交代制勤務など、働き方のメリット・デメリット
- 警視庁と県警のどちらを選ぶべきかを判断するためのポイント
警視庁と県警の違いを正しく理解することで、自分に合った働き方やキャリア形成の方向性を見つけることができます。
特に、これから警察官を目指している方や、どちらの試験を受けるか迷っている方にとって役立つ記事です。
最後までお読みいただき、進路選びやキャリアプランの参考にしてください。
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警視庁と県警の違いを4つ解説
それでは、警視庁と県警の違いを4つ解説します。
前提として、47都道府県警察があるので、北海道警と沖縄県警では違いはあるかと思います。
警視庁と県警の一般的な違いをお伝えするので、ご理解ください!
警視庁と県警の違い①:交番が4交代制か3交代制
警視庁と県警で最も身近な違いとして挙げられるのが、交番勤務における交代制の違いです。
警視庁では基本的に4交代制が採用されています。
これに対し、多くの県警では3交代制が一般的です。
警視庁の4交代制
警視庁では、東京のような大都市で事件や事故が多発するため、勤務時間を短く区切る4交代制となっています。
道府県警察の3交代制
県警では比較的事件や事故の発生が少ない地域もあるため、3交代制で効率よく運用しています。
ただ、東京周辺の県警(神奈川、埼玉など)や大阪府警は、事件も多く人も限られているので大変だと聞きますね。もちろん部署によっても、大変さは変わります。
警視庁と県警の違い②:給料
警視庁と県警では、給料にも明確な差があります。
警視庁は東京都を管轄する警察機関であり、物価や生活費が高い東京で勤務するため、給与は県警に比べて若干高めに設定されています。
警視庁と県警の給料の比較
以下はあくまで目安ですが、警視庁と長野県警察の給料の違いです。
警視庁
長野県警察
警視庁では、給与のほかに東京での勤務手当が付く場合もあります。
また、大都市特有の事件や災害対応が多いため、残業手当や特別手当が増える傾向が特徴です。
県警では地方ごとに差があるものの、基本的に物価に応じた水準で給与が設定されていますね。
警視庁と県警の違い③:警察学校の厳しさ
前提として、警察学校の厳しさは都道府県警察によって違うことを念頭に置いてくださいね。
結論、警視庁警察学校は、人数が少ない県警よりも「厳しくない」イメージがあります。
なぜなら、人数が多いので教官や助教が「一人に費やす労力が分散される」からです。
ただ、人数が多い警視庁でも、教官や助教に目をつけられたら大変なのは事実です。
警察学校では、目をつけられるような行動はしないことがとにかく大切ですね。例えば、集団行動を乱すような行動や言動ですね。
警視庁と県警の違い④:仕事内容や求められるスキルの違い
警視庁と県警では、仕事内容や求められるスキルにも違いがあります。
その背景には、都市型治安維持と地方型治安維持の違いがあるので注目です!
都市型治安維持と地方型治安維持の特徴
- 都市型治安維持(警視庁)
- 高度な犯罪(詐欺、薬物事件、テロなど)への対応が多い。
- 大規模なデモやイベント警備が日常的に発生。
- 都市部特有の交通渋滞や雑踏警備の管理能力が必要。
- 地方型治安維持(県警)
- 地域密着型の活動が中心(高齢者の見守り活動など)。
- 農村部や山間部など、地理的条件に応じた対応が必要。
- 犯罪件数は少ないが、防災や災害対応に強い。
一方で、県警にも地域特性に合わせた専門部署があります。
- 山岳警備隊:山岳地帯での遭難救助や犯罪捜査に特化。
- 海上保安部との連携:沿岸地域の治安維持に関与。
このように、警視庁は国家規模の課題に対応するスキルが必要であり、県警は地域密着型の活動を重視しています。
どちらの警察も、地域や事件の特性に合わせた役割を果たしている点が重要です。
例えば、一時期DJポリスが有名になりましたが、あれは警視庁の機動隊にある広報の機動隊員です。
県警の方に聞くと、機動隊で広報だけを担当している警察は警視庁のみだそうです。
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警視庁と地元の県警に合格したらどっちを選ぶべき?3つの軸で考えよう
警視庁と地元の県警の両方に合格した場合、どちらを選ぶべきか迷う人は多いでしょう。
ここでは、選択の参考になる「3つの軸」を基に、それぞれの判断ポイントを解説します。
1つ目の軸①:地元で仕事をしたいか
「地元で働きたい」という気持ちは進路選択において重要な要素です。
自分の地元や地域で貢献したい気持ちが強い人は、県警を選びましょう。
地元の県警を選ぶメリット
- 地域密着型の活動ができる
地元住民とのつながりを感じながら、地域の安全を守る仕事ができます。
お年寄りの見守り活動や地域行事の警備など、地元に密着した仕事が多いです。 - 家族や友人と近くで生活できる
実家から通勤できる可能性が高く、家族や地元の友人との時間を確保しやすいです。
地元での仕事を通じて、家族に安心感を与えることもできます。
地元の県警だと、自分が生まれ育った故郷の治安維持に貢献できていることに、働きがいを感じますよね。
警視庁を選ぶメリット
一方で、「地元にはこだわらない」「東京での経験を積みたい」と考える人には警視庁が向いています。
東京特有の大規模な警察活動に携わることで、多様なスキルを習得できるからです。
警視庁は北は北海道、南は沖縄までの地方出身者も多いので、地元の様々な話をできるのも楽しかったですね。
2つ目の軸②:キャリアアップを目指すか
キャリアアップを重視する場合、警視庁のほうが有利といえます。
その理由は、警視庁には全国警察のリーダー的存在として、他の警察では経験できないキャリアパスが用意されているからです。
警視庁のキャリアアップの特徴
- 昇進の機会が多い
警視庁は大規模な組織であり、多くのポストが用意されています。
そのため、昇進試験や異動のチャンスが多く、管理職への道も比較的広がっています。 - 専門性を高められる部署が豊富
テロ対策、サイバー犯罪対策、外国人関連業務など、最先端の分野でスキルを磨くことが可能です。
東京は国の機関などもあるので、SPなど東京ならではの専門機関が数多くあります。
地元の県警のキャリアアップ
地元の県警でもキャリアアップの機会はありますが、組織規模が小さいためポストは限定的です。
ただし、地元密着型の仕事を続けながら、少数精鋭として実力を発揮できる魅力があります。
キャリアを重視する場合は、警視庁の選択が有力となるでしょう。
一方で、家族との時間や地域活動を重視する場合、県警のほうがバランスを取りやすいです。
3つ目の軸③:生活環境の違いをどう感じるか
勤務場所が東京か地方かによって、生活環境が大きく異なります。
どちらの環境が自分に合っているかを考えることも重要です。
警視庁で働く場合の生活環境
- 都市型の生活スタイル
東京での勤務は常に忙しく、事件・事故の発生件数も多いです。
そのため、緊張感のある生活が続きやすい傾向にあります。 - 人混みや通勤時間への耐性が必要
東京特有の人混みや長時間の通勤がストレスになる場合もあります。
ただし、公共交通機関が充実しているため、移動は比較的便利です。
東京は何かと便利なのが居心地がいいです。その反面、私は満員電車に乗ることがかなりのストレスでした。
地元の県警で働く場合の生活環境
- 穏やかな生活スタイル
地方の警察では、事件の発生頻度が東京より少ないため、比較的落ち着いた勤務が可能です。
また、自然に囲まれた環境での勤務や生活が魅力となります。 - 車での移動が中心
地方では公共交通機関が不便なことも多いため、車での通勤や移動が必要となる場合が多いです。
自然が好きだったり、親や親戚と一緒に生活を送りたい場合は、地元がいいですよね。
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警視庁と県警の違いに関するよくある質問3選
警視庁と県警について、受験生や興味を持つ人から寄せられるよくある質問を取り上げ、わかりやすく解説します。
質問①:警視庁と県警の難易度はどう?
警視庁と県警では、採用試験の内容や倍率に若干の違いがあります。
どちらが難しいかは、一概に比較することはできませんが、以下のような傾向があります。
警視庁の難易度
- 採用人数が多い
警視庁は全国から受験生を募集しており、毎年の採用人数は約1,300人程度と非常に多いです。
そのため、倍率は4~7倍程度と比較的低めに感じるかもしれません。
しかし、採用基準は厳しく、筆記試験や体力試験に加え、面接での人物評価が重要視されます。 - 首都ならではのスキルが求められる
東京での勤務を前提としているため、大都市特有の治安課題に対応できる柔軟性や精神力が求められます。
県警の難易度
- 都道府県ごとに倍率が異なる
地域によって倍率が大きく異なります。
例えば、人口の多い都市部(大阪府警や愛知県警など)は採用人数も多く倍率は低めですが、人口の少ない地方(鳥取県警や高知県警など)は採用人数が少ないため倍率が高くなる傾向があります。 - 地域特性に合わせた適性が評価される
地域の文化や課題に理解を持ち、地域社会に密着した活動を行える人物が求められます。
警視庁も県警も、受験対策をしておかないと合格する可能性は格段に下がりますよ。警志塾などで対策はしておきましょう。
自分がどちらの環境で活躍したいかを考えて受験先を選びましょう。
質問②:警視庁と県警はどっちが上?
法律上、警視庁と県警は平等な存在として位置づけられています。
どちらも都道府県ごとに設置された地方警察であり、業務内容は似ていますが、役割や規模には違いがあります。
警視庁の特徴
- 全国警察のリーダー的存在
警視庁は東京都を管轄する警察組織ですが、日本の首都を守るという特別な役割を担っています。
首相官邸や国会議事堂など、国家の中枢を守る責任があるため、全国の警察をリードする立場にあります。 - 規模が圧倒的に大きい
警視庁は全国で最大規模の警察組織で、約4万人以上の警察官が所属しています。
各種専門部隊や特殊部署が充実しており、他の県警にはない高度な犯罪対応能力を有しています。
県警の特徴
- 地域密着型の治安維持
県警は都道府県ごとに設置され、地域住民の生活を守ることに重点を置いています。
地域特性に応じた活動が求められ、地元住民とのつながりが重要視されます。 - 規模が比較的小さい
警視庁に比べ、県警は規模が小さく、配属される部署や役割も地域特性に影響されます。
そのため、全国的な事件やテロ対策などにはあまり関与しません。
警視庁は人が多い分、分業されているイメージですね。県警だと人数が限られているので、生活安全課の仕事でも刑事課が手伝うこともあるそうです。
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まとめ:警視庁と県警の違いを把握して後悔しないように警察官になろう
- 警視庁は首都東京を管轄し、大規模な事件や国際業務に対応するリーダー的存在。
- 県警は地域密着型の治安維持を担い、地元住民とつながりを重視した活動が特徴。
- 自分のキャリアの方向性や働き方の希望に合った警察組織を選ぶことが重要。
警視庁と県警には、それぞれ明確な特徴と違いがあります。
以下のポイントを押さえておくと、違いをしっかり理解できます。
- 警視庁は首都・東京を管轄する特別な組織
大規模な犯罪や国際的な事件に対応するリーダー的存在であり、全国警察の模範的役割を果たしています。
専門部署や特殊部隊が多く、幅広いスキルを磨ける環境が魅力です。 - 県警は地域に密着した治安維持を担当
地元の住民とのつながりを重視し、地域特性に合わせた柔軟な活動が求められます。
地域貢献を第一に考える人にとって理想的な職場といえます。
それぞれの特徴をしっかり理解し、自分の目標や価値観に合った選択をすることが大切ですね。
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