警察官の仕事は楽しい?魅力・やりがい・苦労などリアルな経験を紹介

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安齋

警察官採用試験の合格に特化したオンラインスクール「警志塾」を運営している安齋です!

これから警察官を目指そうとしている人の中には、仕事が楽しくできるか不安になり、なかなか1歩踏み出せない人もいるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では警視庁OBである筆者が、警察官の仕事の楽しさ・魅力・やりがいや苦労したことなど、リアルな経験をご紹介していきます。

自信を持って警察官を目指したい人は、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

そもそも警察官の仕事内容ってどんなもの?

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警察官とひと口に言っても、その業務内容は多岐にわたります。

まずはどのような職種があり、どのように日々の業務をこなしているのか、具体的なイメージを持っておきましょう。

警察官の職種を紹介

まずは、必ず覚えておきたい警察官の基本的な職種を6つご紹介します。

警察官の主な職種
  • 【生活安全警察】
    地域の防犯対策や安全対策(DV、ストーカー、性被害)、少年犯罪対策を行い、犯罪が起こりづらい街づくりを職務とする。地域住民の安全な暮らしに直結する部分で活躍する。
  • 【地域警察】
    交番勤務にて管内のパトロールや犯罪者の検挙、交通指導・取り締まり、遺失届・取得物の対応などを行う。「お巡りさん」として、地域住民のもっとも身近な現場で活躍する。
  • 【刑事警察】
    殺人や強盗など、人々の生命や財産を脅かす犯罪に立ち向かうのが刑事警察。鑑識や科学捜査を駆使し、犯人の検挙や犯罪組織の壊滅に尽力する。刑事ドラマでお馴染みのため、憧れる人の多い職種。
  • 【交通警察】
    白バイやパトカーに乗って交通指導・取り締まりを行う。ひき逃げ事件や暴走族の壊滅運動など、人と車両が安全に交通できる環境づくりを担っている。交通事故の保険金詐欺事件も請け負う。
  • 【警備警察】
    災害時の救助活動や大規模イベント時の警備、テロやゲリラ行為の検挙、要人警護などを行う。いわゆる「DJポリス」やSAT(特殊急襲部隊)が属するのがこの警備警察。
  • 【総務・警務警察】
    総務警察は広報活動や予算管理、警務警察は警察職員の採用や福利厚生制度の設備を行う。組織運営など警察全体を裏からサポートする職種。

上記基本的な職種以外には、国家の安全を影で守る「公安警察」や、暴力団や銃器・薬物の密輸・密売グループなどの犯罪組織壊滅を担う「組織犯罪対策」などもあります。

安齋

ここで紹介した「部署」の中にいくつもの小さな「課」があり、それぞれが専門的な業務をこなします!

組織図の例

警察官の1日のスケジュール

警察官の1日のスケジュールは配属される部署や勤務地によって大きく異なりますが、本章では誰もが一度は経験する「地域警察」を例にご紹介します。

7:30 早朝術科訓練

柔道や剣道、合気道(女性)など、警察学校で訓練したことを勤務前に行う。新人は強制的に参加させられることも。

8:00 出勤

警察署に出勤し、業務の指示連絡を受ける。

9:00 交番勤務開始

交番に移動し、前日に発生した事件・事故等の引き継ぎを受けて業務がスタートする。110番通報を受けたり、地域をパトロールしたりとさまざまな業務を行う。

12:00 昼食・休憩
13:00 交番勤務

防犯指導や遺失届等の受理、地理案内など、その時々に応じてさまざまな業務を行う。

19:00 夕食・休憩
20:00 交番勤務

飲食店内や路上でのトラブル対処等、特に都市部では通報が多くなるため、気が抜けない時間帯。

0:00 休憩
0:30 交番勤務

夜間で犯罪が起きやすいため、パトロールを行う。

2:00 仮眠

通報があれば現場に急行する。

7:00 交番勤務

交番前で立番をし、通勤・通学路の交通監視などを行う。

9:00 勤務交代(業務終了)

交代する警察官に業務を引き継ぐ。その後警察署に戻って着替え、勤務が終了する。

上記スケジュールは丸1日勤務のときのスケジュールですが、昇任することで勤務スケジュールが変わり、16時に交番勤務を終了し、17時くらいには業務終了となる警察官もいます。

安齋

一見とてもハードなスケジュールですが、半年も経てば不思議と徐々に慣れていくものです!

警察官の仕事が楽しいと感じるポイント

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警察官の仕事は厳しいというイメージばかりが先行しがちですが、その中にも楽しさはたくさんあります。

どの職業にも言えることですが、仕事の中にやりがいを見つけることで、どれだけツラいことがあっても楽しく仕事ができるはずです。

地域社会に直接貢献していることを感じられる

警察官の中でも新人が最初に務める「地域警察」は、市井の人々と関わる機会が多く、地域社会に貢献できていると実感できるはずです。

交番勤務時には地域住民の相談を受けたり、パトロール中に子どもや高齢者の方々と挨拶を交わしたりする場面があります。

人々や社会とのつながりを常に感じながら仕事ができるため、誰かの役に立てているという実感が湧きやすく、自己肯定感にもつながることでしょう。

安齋

他者や社会とのつながりは、幸福度を上げるうえでとても重要だそうです!

直接お礼を言ってもらえる

警察官は地域住民の方から直接感謝される、すばらしい職業です。

心のこもった「ありがとう」のひと言で、どれだけ大変な仕事でも頑張る気力が湧いてきます。

自身の仕事が評価され、誰かの助けになれたとき、強いやりがいを感じるはずです。

困難に打ち勝って自己成長が感じられる

警察官は人々の生命や財産を守るという大きなプレッシャーを伴いながら業務に従事するため、心が折れそうになることもあるでしょう。

その代わり、厳しい業務を乗り越えるたびに大きな達成感が得られます。

大きな仕事を終えた後には、警察官としての誇りが芽生えるのを感じられますし、確実にスキルアップもしているはず。

日々自分が成長していることを実感できることは、仕事のモチベーションを保つと同時に、おもしろさを感じるポイントでもあります。

警察官になるメリットや魅力

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仕事のおもしろさ・やりがいとは別に、警察官になるメリットや魅力をご紹介します。

1番わかりやすくメリットを感じられるのは、地方公務員として働けるということです。

具体的な内容を見ていきましょう。

雇用が安定している

警察官は一般企業と違い、業績や経済の変動に左右されず、安定した雇用が保証されています。

安定した雇用は、長期的なキャリア形成やライフプランの構築において大きなメリットです。

給与も安定しているため、自主退職しないかぎり、経済的に不安を抱えることはありません。

手厚い福利厚生がある

警察官にはさまざまな福利厚生があります。

福利厚生の例
  • 単身寮・家族住宅が完備され、低価格で借りられる
  • 共済・団体保険制度が利用可能
  • 育児・介護休暇や冬季・夏季休暇、年次有給休暇など充実した休暇制度
  • 福利厚生施設を割引価格で利用可能
  • 資格取得支援により割引価格で資格が取得可能
  • 結婚・出産・子どもの小学校入学時など、各ライフステージにおける給付金

単身者・既婚者問わず安心して働き続けられる制度が整っているため、将来の不安を抱えずに仕事に邁進できます。

社会的信用度が高い

警察官は公務員であるため、社会的信用度が非常に高いというメリットがあります。

社会的信用度が高いと、各種ローンが組みやすくなりますし、クレジットカードや賃貸等の審査も通りやすくなります。

金融面での不安がなくなるため、ライフプランが立てやすくなることでしょう。

女性でも働きやすい

現代では多くの企業で女性の働きやすさを改善する取り組みが見られますが、警察官は特にその取り組みが顕著です。

女性警察官の働きやすさ
  • あらゆるポストに積極的に配置してもらえる
  • 結婚後も旧姓使用が可能
  • 妊娠・出産休暇の取得や子育て時の時短勤務等が可能

他にも、最新の交番では女性専用の休憩室やシャワー室、トイレの設置が進められています。

今後はより女性が働きやすい環境整備が進められると予想されるため、「男性ばかりの狭い職場で働きづらそう」と不安を抱えている人でも、安心して働けるはずです。

安齋

ちなみに、警察官は採用試験に女性専用の枠が設けられている珍しい職業です。募集枠は多くありませんが、男性とは別に採用基準が設けられているのは良いことですね!

警察官になって苦労したこと

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ここまでで警察官として働く良い部分を紹介してきましたが、もちろん楽しい部分ばかりではありません。

筆者が実際に働いてみて感じた苦労する部分について、詳しく解説していきます。

人間関係が疲れる

警察官は体育会系の世界であるため、上下関係が強く、人間関係で疲れてしまうこともしばしば。

新人のころは厳しい指導に耐えられず、辞めていく人もいました。

とはいえ、警察官は人の生命や安全を守る仕事ですので、厳しい指導はあって当然です。

逆に厳しさがなければ現場でチームワークが取れません。

「上下関係の厳しさは仕事として必要だ」と考えられる人でないと、雰囲気に馴染めずツラくなってしまうでしょう。

家族や友人とスケジュールがまったく合わない

警察官は交代制勤務で働くため、土日休みはタイミングが合わないと取れません。

そのため、一般企業で働く友人や家族となかなかスケジュールが合わず、寂しさを感じる人もいます。

ゴールデンウィークは通常通りのシフトですし、夏季休暇があるとはいえ、お盆休みとはタイミングが少しずれる可能性も。

ただ、プライベートな時間を設けることはできるため、1人でも楽しめることを見つけるとよいでしょう。

生活リズムが崩れやすい

1日の仕事スケジュールの欄でも紹介しましたが、警察官は夜通し勤務することがあるため、生活リズムが崩れやすくなります。

生活リズムが崩れると自律神経が乱れ、体調を崩してしまう人も出てくるでしょう。

体力がついていない新人のころは特に大変で、慢性的な疲労感に悩まされることもあります。

安齋

とはいえ半年もすればだんだん慣れてきて、そこまでキツさも感じなくなります!

精神的にも肉体的にもキツいときがある

ある程度の期間仕事をしていると、凄惨な事故現場に出くわしたり、傷害事件の犯人を制圧したり、市井の方から暴言を吐かれたりすることがあります。

そんなとき現場の経験がない新人は、精神的にも肉体的にもキツさを感じるはずです。

図太さがないと務まらない仕事ですので、メンタルが弱い人だと辞めたくなる可能性があります。

安齋

SNS等で流れる「職務質問をしてきた警察官を言い負かす」動画は、見ていてキツいものがありますね…

まとめ

今回の記事で覚えておきたいことを以下にまとめました。

この記事で覚えておきたいこと
  • 警察官は人から直接感謝される素晴らしい仕事
  • 公務員として安定した生活が送れる
  • 上下関係が厳しく、キツい現場も多数あるため、精神的に強くないと辞めたくなる可能性がある

警察官はたしかに大変な仕事ですが、その分やりがいや魅力がたくさんある仕事でもあります。

「キツそうだから自分には務まらないかもしれない」と悩んで警察官を目指すのをためらっている人は、楽しさとキツさ、どちらを取るのかをしっかりと考えてみましょう。

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この記事を書いた人

2015年5月:警視庁警察学校入校
2015年11月:警察学校を卒業し、三田警察署に配属
2017年4月〜11月:合気道指導員研修
2018年3月:警視庁警備部機動隊 異動
2020年3月:警視庁を退職

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