【体験談】警視庁機動隊の実情!きつい理由8選と得られるメリットを解説

この記事で解決するあなたの悩み
  • 機動隊はどのようなことがきついのか具体的に知りたい
  • 機動隊のリアルを知りたい
  • 機動隊の色々な疑問を解決したい

あなたの疑問や悩みを、警視庁で実際に機動隊員として働いた経験のある私が解説します。

機動隊に興味があるけど、どんなことがきついのか、リアルはどうなのかわからないですよね。

そこで本記事では、機動隊のリアルな実情を中心にお伝えします。

この記事でわかること
  • 機動隊がきつい理由とメリット
  • 機動隊の給料やエリートなのかなどのよくある疑問の答え

これから機動隊を目指したい方、またはその仕事や役割に興味を持っている方にとって、次の一歩を踏み出すための参考になる内容をお届けします。

ぜひ最後までご覧ください。

目次

機動隊がきつい理由8選:厳しい現場の実情とメリット

機動隊は、警察の中でも特に厳しい業務を担当する部隊です。

デモの警備や災害時の救助、大規模なイベントでの人員整理など、過酷な任務が多いのが特徴です。

この記事では、機動隊がきつい理由を8つ紹介し、その中で得られるメリットについても解説します。

きつい理由8選
  • 理由①:拘束時間が長い
  • 理由②:過酷な環境での勤務
  • 理由③:上下関係が厳しい
  • 理由④:勤務時間が不規則になりがち
  • 理由⑤:訓練が厳しい
  • 理由⑥:2年以上出向する可能性がある
  • 理由⑦:プライベートの予定を組みにくい
  • 理由⑧:非番でやることが多い

理由①:拘束時間が長い

警視庁 機動隊 きつい

機動隊員は、1回の泊まり勤務で30時間程度は拘束されることが一般的です。

特に泊まり勤務の場合、新隊員にとっては拘束時間が過酷に感じられます。

泊まり勤務例
  • 5:00:起床、身支度開始
  • 5:30:資材準備の開始
  • 7:00:資材準備終了
  • 7:00~9:00:制服に着替える・朝礼など
  • 9:00~翌日の10:00頃:警備などの業務
  • 10:00〜12:00頃:資材の片付け・終礼など
  • 12:00〜14:00:反省会・訓練・車両運転訓練など
  • 14:00〜帰宅

単身者の場合は独身寮からすぐ勤務が可能です。既婚者は4時台には起きて、始発で出勤する人がほとんどでした。

メリット:長時間同僚といるので、絆が深くなる
機動隊の勤務は、泊まり勤務や訓練などで長時間同僚と行動を共にすることが多くなります。
そのため、同僚との絆が自然と深まり、強い信頼関係を築けます。

理由②:過酷な環境での勤務

警視庁 機動隊 きつい

機動隊の仕事は、天候や気温に関係なく遂行されます。

夏の炎天下や冬の厳寒の中でも、任務を続ける必要があります。

特に警備では、3時間以上立ち続けることも珍しくありません。

気候条件が厳しい状況の例
  • 夏の炎天下:気温35度以上の猛暑。
  • 冬の厳寒:氷点下の気温の中での警備。
  • 雨の日:ずぶ濡れになりながら警備を続ける。

これらの環境での勤務は、体力と精神力の両方を問われます。

個人的に、夏の夜に蚊が多かったことが大変でしたね。虫除けスプレーは絶対に常備していました。真夜中に氷点下で雪が降っている中での警備も大変でした。

メリット:四季の移ろいを感じられる
厳しい環境下で働く中でも、四季折々の自然を感じられる瞬間があります。
桜が舞う春や紅葉が広がる秋など、美しい景色に触れることができるのは魅力の一つです。

理由③:上下関係が厳しい

警視庁 機動隊 きつい

機動隊では、上下関係が非常に厳格です。

入隊年次が少しでも先であれば、「先輩」として敬意を払う必要があります。

厳しい上下関係の具体例
  • 訓練では、後輩が準備や片付けを率先して行う文化がある。
  • 先輩からの指示は絶対であり、従わなければ叱責されることがある。
  • バスの席順や役割分担など、日常生活の些細な場面でも上下関係が影響する。

機動隊に入ったばかりの隊員を、「新隊員」といいます。新隊員にとっては、上下関係が大きなストレスになります。

メリット:人間関係が広がる
機動隊で築いた人間関係は、異動後も続くことが多いです。
他の部署や職場で顔見知りがいる状況が増え、円滑に仕事を進めやすくなります。

理由④:勤務時間が不規則になりがち

警視庁 機動隊 きつい

機動隊の勤務時間は一定ではありません。

特にイベント警備では、深夜から早朝まで続くこともあります。

不規則な勤務の具体例
  • ハロウィンの警備:夜9時に出勤し、翌朝の始発で帰宅するケース。
  • 祭りや花火大会:夕方から深夜にかけての群衆整理業務。
  • 政治に関わる行事:早朝出勤や、職場に泊まり込んで休日がないこともある。

メリット:イベントの雰囲気を体感できる
普段は足を運ばないようなイベントでも、警備を通じて雰囲気を味わうことができます。
例えば、ハロウィンや祭りの熱気や活気を間近で感じられるのは特別な経験です。

理由⑤:訓練が厳しい

機動隊では、勤務が終わった後や非番の日にも訓練が行われます。

体力的に厳しい状況が続くことが少なくありません。

厳しい訓練の具体例
  • 体力訓練:筋力トレーニングなどの実施。
  • 実技訓練:盾や警棒の扱い方を繰り返し練習。
  • 特殊技能:群衆対応や車両操作、通信機器の使い方を習得。

メリット:特殊な資格や技術を得られる
機動隊では、一般の警察官では得られない資格やスキルを習得できます。
機関拳銃の取り扱いや特殊装備の操作も学べて、知見を広げられます。

理由⑥:2年以上出向する可能性がある

警視庁の機動隊は、毎年決まった人数が約2年ほど他県警の機動隊に出向します。

(1年は確定で、希望次第ではさらにもう1年延長する場合もあります)

出向の影響
  • 家族と離れて暮らさざるを得ない状況が生じる。
  • 新しい土地での生活や環境への適応が求められる。

新婚で子どももできたばっかりで、家を建てたばかりの部長さんが出向するとなった時は、かわいそうだなと感じました。その部長さんとはロッカーが隣でしたが、毎日なげいていました。

メリット:昇任試験で有利になる
出向経験がある場合、昇任試験での優遇措置を受けられます。
試験の一部が免除され、キャリアアップにつながる可能性があります。

理由⑦:プライベートの予定を組みにくい

機動隊の勤務は「5部制」という特殊なシフトで動いています。

そのため、スケジュールが直前まで確定しないこともあり、予定を立てるのが難しい状況です。

5部制のスケジュール例

日程勤務内容備考
1日目泊まり勤務朝から翌日の午後まで
2日目非番勤務なし(実質的な休み)
3~5日目日勤または休み日勤が連続する場合もある

急遽日勤が追加される場合もあり、家族や友人との予定がキャンセルになることも少なくありません。

メリット:夏季休暇はしっかり取れる
機動隊は人数が多い分、休暇はしっかり取れました。

休暇はしっかり取れるのが嬉しいですね。

理由⑧:非番でやることが多い

機動隊員は非番の日であっても、完全に休めるわけではありません。

昇任試験の隊内模試や訓練、資材整理や車両清掃など、やらなければならない業務が多く、非番とは名ばかりの日もあります。

非番の日の具体的な活動例
  • 昇任試験の準備
    昇任試験が近づくと、隊内で模試が実施されます。
    (各機動隊で違う場合もありまs)
    勉強時間を確保する必要があるため、非番の日でも自由に過ごせる時間が限られます。
  • 訓練の実施
    体力向上や技術習得を目的とした訓練が、非番の日に行われることがあります。
    実戦さながらの厳しい内容で、負担が大きいのが特徴です。
  • 資材の整理と片付け
    警備や訓練で使用した装備を整理し、次の活動に備えます。
    資材が正しく整備されていないと、緊急時に支障をきたすため重要な作業です。
  • 車両の運転訓練
    災害現場や警備任務では大型車両を運転する機会もあるため、非番の日に運転技術を磨く訓練が行われます。
    特に、機動隊では高い運転スキルが求められるため、頻繁に実施されます。

メリット:大型免許を無料(公費)で取得できる
非番などの訓練で頑張っている姿勢を示すと、自費ではなく公費で大型免許を取得できることがあります。そこは、各機動隊や上司の判断となっています。

機動隊に関するよくある質問6選

機動隊について、普段なじみのない方が抱く疑問を6つ取り上げて解説します。

実際に機動隊経験のある人ではないとわからない、リアルの部分もお伝えします。

質問①:機動隊はエリートなの?

機動隊は「エリート集団」というイメージを持たれがちですが、実際には希望すれば多くの警察官が配属される可能性があります。

機動隊員の特徴
  • 応募条件:機動隊希望調査で希望にすれば、多くの警察官が配属可能
  • 特別な選抜基準:成績や評価で厳しく選ばれるわけではない
  • 求められる資質:体力や精神力、特殊な任務に挑む意欲が重視される

質問②:機動隊と警察の違いはなに?

警視庁 組織図
引用:警視庁公式ホームページ

機動隊は、警察組織の中の専門部隊で特別な任務を担当します。

警備部の中に、機動隊がありますね

警察全体と機動隊の違い

項目警察全体機動隊
主な役割地域の治安維持や交通整理デモ鎮圧、災害救助、大規模警備
勤務場所交番や警察署特殊施設、現場など
活動の特徴日常的な警察業務緊急事態や特殊任務が中心
必要なスキル一般的な警察業務高い体力、精神力、専門的な技術

日常的な地域活動を担う警察官とは異なり、緊急性の高い状況での任務に対応するのが機動隊です。

質問③:機動隊の給料ってどのくらい?

機動隊の給料は、年齢や勤続年数によって異なります。

交番勤務の警察官よりやや低い傾向がありますが、特殊手当がつく場合もあります。

給料が低めになる理由
  • 泊まり勤務が少なく、夜勤手当が交番勤務ほど多くない
  • 訓練手当など特殊任務の手当はあるが、大幅な増加にはつながらない

20代後半で、年収が500万円後半くらいでしたね。ただ、交番と同じくらいか、10〜20万円程度減った印象でした。

質問④:機動隊員は結婚できないって本当?

結論、機動隊員でも結婚は可能です。

ただし、新隊員の頃は勤務時間が長く、プライベートの時間を確保するのが難しい場合があります。

結婚が大変と言われる理由
  • 泊まり勤務や非番の訓練で、休日が少なくなる
  • シフト制のため、予定が組みにくい
  • 長期の出向などで家族と離れる可能性がある

機動隊員だからといって結婚できないわけではありません。ただ、機動隊に入って1年程度は精神的にも肉体的にもきついのは事実です。パートナーとして広い気持ちで支えていくことが重要ですね。

質問⑤:警察の機動隊は普段何をしているの?

機動隊の普段の業務は、訓練と警備が中心です。

特殊な任務を遂行するため、日々の準備と警備活動が欠かせません。

機動隊の主な業務
  • 重要施設の警備:大使館や総理官邸などを守る
  • イベントや祭りの群衆整理:大規模な人出が予想される場で安全を確保
  • デモや抗議活動への対応:混乱を防ぎ、秩序を維持する
  • 災害時の救助活動:地震や台風などの際に現場で活動

緊急事態や災害が発生した際に、すぐに現場へ駆けつけられるように、日々訓練に励んでいますね。

質問⑥:警視庁の機動隊に女性隊員はいる?

警視庁の機動隊には女性隊員も在籍しています。

ただし、その割合は少なく機動隊の特性上、男性が大半を占めています。

女性隊員の割合と役割
  • 1部隊あたり:30~40人に1人程度
  • 主な役割:女性が関わる場面での柔軟な対応や、男性隊員と同様の特殊任務

女性隊員は、男性と同じ厳しい訓練をこなしながらも、女性特有の視点を活かして貢献しています。例えば、DJポリスなどの広報関連では女性が大活躍しています

まとめ:警視庁機動隊はきついこともあるが楽しいことも多い!

警視庁機動隊の実情について解説してきました。

この記事のまとめ
  • きついこともあるが、それぞれメリットもある
  • イベント警備、災害救助など、直接社会に貢献できる実感が得られる
  • 特殊なスキルの習得ができる

警視庁機動隊は、治安維持や災害対応など社会の安全を守る重要な任務を担っています。

その一方で、過酷な訓練や長時間勤務など、体力的・精神的に厳しい側面もあります。

しかし、その厳しさを乗り越えた先には、機動隊ならではの楽しさややりがいがあります。

厳しい環境ではありますが、その分、得られる経験や成長は計り知れません。

体力に自信があり、やりがいを求める方にとって挑戦する価値はありますよ!

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