警視庁採用試験の準備を進める中で、特に力を入れたいのが面接対策です。警視庁をはじめとする各都道府県の試験は、面接が多くの比重を占めているといわれ、中でも志望動機は重要視されているため、事前の練習や準備が欠かせません。
警察官になるための勉強や体力に自信があっても、志望動機が面接官の心に響かなければ、不採用になる可能性が高まります。
合格に近づくために、覚えておくべき注意点や有利に進めるコツをチェックしておきましょう。
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警視庁採用試験では志望動機を聞かれる?
なぜ警視庁の警察官になりたいのか、という志望動機は、面接の中でも特に重要だといわれています。街や住む人の安全を守る警察官という仕事だからこそ、なぜ志しているのか、その理由は何か、という部分を詳しく聞かれるケースがほとんどです。
その他の面接回答に問題がなくても、志望動機が明確でなかったり、警察官としてふさわしくなかったりという場合、採用につながらない場合があります。
警視庁採用試験を突破するために、事前にしっかり対策しておきましょう。
警視庁採用試験の志望動機を考える3つのコツ
警察官採用試験の志望動機は、答え方によって面接官の印象が大きく変わります。「この人材を採用したい!」と思わせるために、良い志望動機になる3つのコツを覚えておきましょう。
1:警察官でなければいけない理由を入れる
人を守る仕事がしたい。
社会貢献ができる仕事がしたい。
これらの志望動機には、警察官でなければいけない理由がありません。人を守る仕事、社会貢献ができる仕事は、消防士や自衛官、救命士、警備員、医師、看護士など、他にたくさんあるため、警察官である必要はない、と判断されてしまいます。
このような曖昧な返事ではなく、
街をパトロールして、少年少女の非行を防ぎたい。
警察官として犯罪立ち向かい、安全な世の中を作りたい。
ささいなことでも気軽に相談できる、派出所の警官になりたい。
など、警察官という立場で何がしたいのか、という点に触れてみましょう。
この時、実際のエピソードがあるとより印象が良くなります。
知らない人に絡まれた時に、警察官がいたおかげで助かった。
交通事故に遭ったときに、すぐ警察官が駆けつけてくれて安心できた。
小さな頃から親身になって話かけてくれる、地元の警察官に憧れていた
など、警察官を目指すきっかけや、心惹かれた部分があれば、具体的に答えましょう。
なぜその地域を選んだのか、という部分も大切です。
警視庁の管轄内の出身、管轄内に親戚がいてゆかりがある、進学で管轄内に住むことになった、などをきっかけに、地域に貢献したいという思いがある場合は、警視庁でなければならない理由にできます。ぜひ積極的に、アピールしてみてください。
2:警察官としての資質をアピールする
警察官の仕事は、誰にでもできる職務ではありません。
人を守りたいという正義感に加えて、不審者や犯人と思われる相手と渡り合える体力、困っている人の気持ちに寄り添う優しさなども必要です。
志望動機を伝える際には、自分の中にある警察官に適した部分を探し、警察官の仕事に結びつけてPRしてみましょう。
幼い頃から武道を習ってきたため体力に自信があります。この能力を生かして、街の人を守っていきたいです。
困っている人を放っておけない性格です。親身になって相談に乗ったり、サポートしたりできる警察官になりたいです。
○○ができます、得意です、という部分をアピールするだけでなく、その力を警察官としてどう使っていきたいのか、という部分に触れるのが、面接突破のポイントです。
3:警察官としての将来像を伝える
警察官の仕事は多岐にわたります。
その中で、自分はどんな仕事がしたいのか、どんな立場で関わっていきたいのか、ここを伝えられると、警察官になりたい本気度が伝わります。
まずは警視庁のホームページなどで、どんな仕事があるのかチェックしてみましょう。
その上で、
地域警察として、暮らす人の安全を守れる警察官になりたいです。
子どもたちの健全な成長を支援する、生活安全の仕事に携わりたいです。
交通事故を減らすために、交通課の職員として勤務したいと考えています。
など、自分の希望を伝えてみてください。
また、かならず志望動機の仕事に就けるとは限りません。「可能であれば」などの言葉をつけると、どんな役目であっても誠実に担いたい、という気持ちが届きやすくなります。
ただし、どんな仕事でも請け負う覚悟を、
警察官になれるのであれば、なんでもやります!
という答えにしまった場合、印象が薄くなります。やる気は感じられますが、警察官の仕事をよく知らないのでは? 待遇目当てでは? と思われる恐れがあるため注意してください。
得意なことや、やりたいことを事前に検討して、警察官としての将来像を述べられるように準備しましょう。
志望動機を考える際の注意点3つ
警視庁採用試験の志望動機を考える際、気をつけるべき部分があります。悪気なく含めてしまい、面接官からの印象を悪くしないように、3つの注意点を知っておきましょう。
注意点1:収入や安定を理由にしない
警察官を目指している理由の一つに、公務員の仕事だから収入が安定している、一般企業よりも給与が良い、事業が傾く恐れがない、といった考えがあるかもしれません。
たしかに、警察官の仕事は、収入面、将来の安定性が充分満たされた、待遇の良い職種です。だからといって、志望動機にこれらの内容を含めてしまった場合、公務員ならどんな仕事でもいいのではないか、収入や安定のために興味のない警察官の仕事を選んでいるのではないか、といったイメージを持たれてしまいます。
志望動機を考える際は、収入や安定性などの理由へ触れないように、注意しましょう。
注意点2:ぼんやりとした回答は避ける
先ほど、志望動機には警察官になりたい理由が必要、と話しました。だからといって、
警察の仕事がかっこいいから。
小さな頃からずっと警察官に憧れてきた。
警察官の仕事が世の中に必要だと思っている。
このような、詳しい理由を含めないぼんやりとした動機は、警察官の仕事への本気度が疑われます。
つい口に出してしまいがちな言葉のため、面接が苦手な人、対策ができていない人は注意が必要です。実践に近い面接練習で、理由と合わせて答える癖をつけておきましょう。
注意点3:不要なエピソードは省く
志望動機には、不要なエピソードを含めないようにしましょう。たとえば、
人を救う仕事がしたいと考え、警察官を志望しました。福祉施設でのボランティアに取り組むなど、得意のコミュニケーションスキルを生かして、地域の人に頼られる存在になりたいです。
という志望動機があるとします。
この時、
大学生の時、父の紹介で福祉施設へのボランティアを紹介されました。当時はコンビニでアルバイトをしていたのですが、新しいことにチャレンジしてみるのも良いと思い、挑戦してみることにしました。福祉の仕事は大変でしたが、やりがいを感じ、利用者さんとの間にコミュニケーションが生まれました。この時、コミュニケーションの力を生かし、人を助けることにもつながる警察官の仕事をしてみたいと思い、応募にいたりました。
このような形で、余計な文章を付け加えてしまったらどうでしょうか?
これでは、本題へ行き着く前の話が長く、何が言いたいのか分かりません。回りくどい受け答えに、面接官の印象も悪くなってしまいます。
理由は詳しいほうが良い、と書きましたが、警察官の仕事に直接関係ない部分は、ばっさり削ぎ落とすのが正解です。面接官の立場になって、本当に必要な部分のみを選択しましょう。
面接カードの準備も万全に
警視庁の二次試験では、当日に面接カードを記入します。面接カードには志望動機だけでなく、これまでの学歴や処分歴、アルバイトなどの職歴、希望部署、部活やサークルの内容、趣味など、受けるタイミングによってさまざまな項目があり、その日にカードの内容をすべて埋める形になります。
面接カード対策をせず、二次試験の会場で面接カードを受け取ってから書こうと計画している場合、時間が足りなくなってしまいます。二次試験にはメモやノートを持ち込めるため、事前によくある項目をチェックして、回答を用意しておきましょう。
当日の面接は、この面接カードに沿って進められます。面接カードに記入した志望動機と、面接で答えた志望動機が違う場合、面接官が不信感を抱く恐れがあります。志望動機やその他項目をカードに記載する際は、面接の答えと相違がないように注意しましょう。
面接カードに書かれた内容で、堂々と答えるためには、事前の面接練習が欠かせません。また面接官を前にすると、普段以上に緊張しがちです。何度も繰り返し練習して、すらすらと答えられる準備が必要です。
また面接官は面接を始める前に、面接カードに書かれた志望動機をチェックします。ここで他の人と差をつけられると、良いイメージで面接をスタートできるため、志望動機の内容には特にこだわりましょう。
面接カードは、長すぎると読みづらくなります。目安は300字程度、この記事で紹介したコツや注意点をチェックのうえ、要点が分かりやすく伝わる面接カードにしましょう。
まとめ
警察官になるための志望動機は、自分自身の体験や気持ちを交えながら、理由をつけて回答すると採用につながります。また、Web上にたくさんの例文があり、つい真似したくなりますが、嘘が含まれた内容は警視庁採用試験に適しません。
深掘りされた場合に返答に詰まる可能性もあるため、例文は参考に留めましょう。できるだけ自分の言葉で、なぜ警視庁採用試験を受けるのか、という原点に立ち返り、面接カード向けの文章や、面接対策を進めてください。
志望動機ができたら、余分な部分をカットして、すらすらと答えられるように練習しましょう。模擬面接を活用すると、緊張する場面に慣れるきっかけになったり、面接のプロからアドバイスを受けたりできますので、必要に応じて相談してみてください。
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